D.C.12年1月20日
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D.C.12/01/20
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2010年2月 5日 (金)

Feb.05.DC12:朝青龍引退。

「しょうがない」とか「当然だ」という街の声が報道で伝えられる。そうだろうか?

数年前、朝青龍が全盛を極め、土俵の上でも下でも「不遜な態度」「ふてぶてしさ」を全開させていた頃吾輩は思ったものである。「弱くなってきたらどんな顔をして引退するのだろうか?」と。

朝青龍の引退発表を聞いて、吾輩の率直な感想は「実に残念な結果になったな」というものである。理由は、これだけの『スター選手』が、まだまだ第一人者の力がありながら、体力気力の限界とは別の理由で引退しなければならないという点につきる。

いまさらになるが、今回の「知人に暴行をはたらいたとされる」騒動を受けてのおとしまえのつけかたは、吾輩は「減俸」および「執行猶予つき引退勧告」という処分が適当ではないかと思っていた。つまり「次に何か問題を起こしたら、どんなに些細なことでも即刻引退させるぞ」という内容だ。最後通告を受けたあとの朝青龍がどのように心を入れ替えて「横綱」に向き合ってゆくのか、見てみたかった。若いころに怖いもの知らずでやってきた力士が、年輪を重ね痛みや弱さを知り、円熟し風格を備えてゆく様を見るのも、一つの相撲の醍醐味であるから。

朝青龍は、スポーツ選手・力士としては類まれな身体能力と気力・集中力・闘争心を兼ね備え「超優秀」であった。しかし一方で、「横綱」とは単なる最強者ではなく「日本人の心の奥底にある美徳」を具現化し全力士の模範であることが求められる存在、であるということを最後まで完全には理解できなかったのではないかと感じざるを得ない。

朝青龍は土俵の上で勝負が終わった後に相手にきちっと礼をすることが、結局最後までできなかった。いつも、しているのかしていないのかが分からないような、ちょこっと首を傾けるだけの動作であった。

今回の件を見て、外国から来た新弟子には相撲の技術だけではなく日本の文化や美徳を教えることも、やっているのだろうが、今以上にかなりの重きを置いて叩き込む必要があると、強く感じる。そういう意味では、そういうことを深く理解できないまま番付ばかりが上がってしまった朝青龍、身近に暴走を諌める人がいなかった朝青龍はある意味かわいそうな存在(被害者)であったとも言える。

吾輩は、機会があったら朝青龍に文化や美徳を教える「教育係」をやってみたいとすら思っていただけに、そんな必要も無くなってしまい、重ねて残念である。  

ちなみに、吾輩は朝青龍と直接言葉を交わしたことは四、五回しかないが、どの時も悪印象はない。友好的で陽気な好青年であった。思うに、彼の性根は純であり計算高くもない。逆にその時々の気分と感情に左右される。要するに「子どもっぽい」という言い方もできるのかも知れない。

「横綱」は「子供」には勤まらないのか?彼に大きな命題を与えられたような気がする。

会見を開いた白鵬が涙を流しているのを見て、時の横綱・玉の海が急逝した際の、好敵手横綱・北の富士の姿がオーバーラップした。

不祥事の責任を取って引退。「何だそれ?」応援している人たちの、ライバルの気持ちを踏みにじる、スポーツマンとしては最低の、格好悪い引退である。

数年前、朝青龍が全盛を極め、土俵の上でも下でも「不遜な態度」「ふてぶてしさ」を全開させていた頃吾輩は思ったものである。「弱くなってきたらどんな顔をして引退するのだろうか?」

ヒールは憎たらしい上に強いからこそ価値がある。弱くなって同情されるようになってはヒールはおしまいである。

結果、吾輩の杞憂であった。朝青龍は前場所優勝という成績を残したまま引退することになり、ある意味これ以上格好の良い引退は無いかもしれない。

視点を変えて考えてみる。どんなに優れたアスリートにもいずれ引退の日が来る。春場所以降も朝青龍が現役を続行していたとしても、ひょっとしたらこの初場所での優勝が最後の優勝であったかも知れない。そう考えると、弱くなって無様に負ける姿を見せずにヒールのまま強いまま引退をする朝青龍は、朝青龍の引退劇としては最高の状況だったのではないか、とすら思えてくる。

最後に、朝青龍が自分から引退を申し出なかったとしたら、相撲協会はどんな処分を用意していたのか、ぜひとも知りたいとも思っている。

ではまた、WebRock

コメント

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